木材は自然乾燥で
■木材は自然乾燥で
- 国産材でも現在の木材は機械による人工乾燥が多く用いられています。
- なぜ人工乾燥が用いられているのかと言うと、自然乾燥より人工乾燥の方が、木が暴れるのを抑えることが出来ます。
木は乾燥すると、その木のクセが出てきて曲がったり反ったりしますが、人工乾燥で短い時間で乾燥させる事で、その曲がり等をかなり抑えることが出来るという事です。
- また、時間を短縮できるので出荷スピードを上げることが出来るので、現代のニーズに合っているという事だと思います。
- ですが、人工乾燥された材はその木の性質が著しく無くなってしまい、その木本来の力が発揮されず脆くなってしまいます。
- 川などに浸からして乾燥させる、水を使った自然乾燥・天日で自然乾燥された木材は粘り気があり、製材された後も本来の強さと十分な調湿作用を発揮してくれるのです。
- 建築は自動車や電化製品の大量生産とは違います。
今の多くの製材所は機械任せで、柱一つにしろ、昔だったら見付き(化粧として見せる部分)を判断し、美しい面を残して、その裏側に背割りを入れたものですが、そんなことはお構い無しです。
- 昔は大工を初め他の職人や製材をする人間も、もっとこだわりを持って働いていたと思います。
- たしかに現代のニーズに合わせないことには、製材所も商売がやっていけません。今のスピードのある時代に昔ながらのやり方などまったく無理な話です。
何でも早くしないと儲からない・完成を急がせる・という現代の風潮が、何か大切な物を失わせている気がします。