柱・梁・耐力壁
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■柱・梁・耐力壁
【木造の構造規定】
ここでは、木造建築物の構造規定について、一部ですが記述してみます。
■ 耐力壁 ■
(左のメニューの「筋交い」のページもご覧下さい)
- 住宅などの木造建築の壁は、軸組の種類・仕様によって壁倍率が決まっています。
- 柱、土台、梁や桁などで四角に構成された軸組は、地震や台風などで一定の力以上の水平方向への力が加わると倒壊してしまいます。
- そこで、筋交いなどの斜め材を使って三角形の形を構成し、倒壊や揺れに対抗できるようにしています。
このような壁を耐力壁といいます。
■ 梁・桁 ■
- 通常の一般住宅では、梁材や桁材は「松」を使う場合が多いです。
とくに最近はダグラスファーと呼ばれる米松の使用が多くなっています。
(「木材の基礎知識1」を参照してください)
- 梁の中央付近下部の構造耐力上重要となる部分に欠きこみはしてはなりません。
梁に鉛直荷重がかかった場合、この中央下部は応力が大きくなるところですので、欠き込みは厳禁です。
- 桁材等のつなぎの部分は、筋交いを設置するのはできたら避けたいところです。
やむを得ずその部分の間に設置する場合は、補強を行わなければなりません。
- なお、最近はコストの面から、おかしな「木どり」をしている梁材・桁材が多く見受けられます。
- 木取る前の梁材・桁材の長さは、およそ決まっています。中途半端な長さの場合でも、長めの材を木取って使います。
但し、それだと確かに(経済的に)厳しいことではあるのです。
- ですので、本来は一本物の桁としたいところを、短い桁をつなぎ合わせて使っています。
しかも、中途半端な変なところでつないでいる。
つまり、やや長めの材と凄く短い材を、「そこでつないだら弱いだろう」というところで、つなぎ合わせたりしているのです。
- コストの問題、お金の問題ですから、そのことを全否定するつもりはありませんが、少なくとも施工する側・設計する側は、「そんなの当たり前だ」との考えで仕事をしてはならないと思います。
- あくまでも、費用の問題だから仕方がないことであり、その限られた中でも自分が手がけたお施主さんの家のために、できるだけ「強い建物にしたい」という心意気と、同じ短い梁を使うにしてもつなぐ位置・場所等をできるだけ弱い造りにならぬよう、考慮する心構えが必要です。
注記:長い間、文字を桁と打ち込むところを梁と打ち込んでいて、打ち間違いに気づいていませんでした。
チェック不足で、大変ご迷惑をお掛け致しました。
■ 柱 ■
- 一般的な最近の傾向として、通し柱は4寸(約120mm)、管柱は3寸5分(約105mm)か4寸が多いです。
- 材はヒノキか集成材。一時期ものすごく多かったホワイトウッドの集成材の柱は若干ですが減って来たようにも?思いますが、コストダウンにつながるので、柱以外のものでまだまだどの建設会社でも使われているようです。
- ホワイトウッドは問題外です。コストのためとはいえ、あれを使うのは…
加工が容易で扱いやすく仕事もはかどるため、現実には単価を下げられている職人さんの受けもいいのですが…
この長引くデフレ不況の時代では確かに現実も無視できません。難しい問題です。
- 4寸の通し柱で胴差し等の欠きこみが、三方・四方にしてあるものは非常に弱いといえます。
5寸の通し柱と4寸の通し柱とでは強度にかなりの違いがあります。さらに6寸から急激に強度は増します。
- 4寸の通しで四方に欠きこみがあるものは、四隅の端が申し訳ないくらいのわずかな部分しか残っていません。
大きな地震時にはこの部分が折れてしまう可能性が大きい。
- 地階を除いた階数が2を超える建築物の1階の柱(構造耐力上主要な部分)の小径は、13.5mmを下回ってはなりません。
- 但し、ボルト等での緊結、かつ構造計算によって安全であることが確かめられた場合は、この限りではないとされています。
- つまり、3階建て等のことを言っているのですが、最低限の経済設計をしている場合が多い。
法に従ってさえいればコスト設計も顧客が望む場合が多いですから、そのような設計者・建設会社も必要なのでしょう。
- 最下階に使用する柱の下部には土台を設けなければなりません。土台は基礎に連結していなければならないとされています。
- ただし、柱を基礎に連結した場合、または、(地盤が軟弱な区域として指定されていない区域で)平家建てで足固めを使用した場合はこの限りではありません。
■あわせて知っておきたいサイト内の記事(リンク)
○筋交い